House Call System-ハウス・コール・システム カスタム・メイドの英語レッスン!

コンセプト

HCSが目指す子どもの英語教育

1. 「英語を自由に話せれば、より良い将来が約束される」
そう思っていらっしゃる親御さまも多いと思います。特に、ご自分が「英語アレルギー」や「英語嫌い」で、ご苦労されたような場合、「子どもには、同じような思いをさせたくない。」とお考えになり、早くからお子さまに英語教育を受けさせる方が増えています。確かに英語を話すことができれば、外国人とのコミュニケーションが可能となり、視野が広がり、人生での行動範囲も広くなることでしょう。
経済や社会のグローバル化が進む中、一つのスキル・能力としての英語の重要性は今後も更に高まることは間違いありません。しかし、英語さえできれば、オールマイティー!というわけでは決してありません。
水泳、ピアノ、お習字、お絵描き、バレエ、サッカーなどの他の習い事と同じ次元で英語をとらえ、お子さまが将来英語に深く関わるかどうかは、決して親が強制することなく、お子さんがある程度の年齢に達した時、お子さんの意思に委ねてあげて頂きたいと思います。

2. 早期教育、言語能力臨界期
「英語は早いうちから始めた方がいい」の根拠とされるのは、6〜10歳のある時期を境に言語習得能力は消えるという「臨界説」があるので、それまでに英語を習わせようと、英語教育の低年齢化が進んでいます。言語能力に限らず、人間のあらゆる機能の臨界期は絶対的なものではなく、あくまでも、「感受性期」と呼ばれる「ある能力に対して感受性の高い時期があるだけだ。」と最近は言われています。
この言葉の習得に適した感受性期に英語教育を行っても、環境や経験により個人差が生じ、幼い頃から始めれば、苦労せずにバイリンガルになれるというものでもありません。
「早いほどいい」と信じて、不適切・不自然な形で英語に触れさせることによって、子どもの言語発達を妨げ、また親の過剰な期待が、お子さまにとってストレスになるなどして、精神的、心理的にマイナスに働くことさえあります。下手すると、英語嫌いにさせてしまったり、トラウマを与えてしまうこともあります。そのケースとして私が心配するのが、『英語育児』です。

3. 英語育児
ご両親ともに日本在住の日本語が母語の日本人で、お子さまを英語で育てる「英語育児」が最近流行っています。かなり英語力の高い保護者が各々徹底して一つの言語を使う、『ひとり一言語の法則(one person one language)』で、あるいは両親ともに家庭では英語を使い、バイリンガルを育てようというアプローチです。
しかし、国際結婚家庭のように、夫婦どちらかがネイティブであったり、ネイティブ並みの英語力を持つ場合は、一人が英語、もう一人が日本語という役割分担を徹底することで、子どもがバイリンガルになる可能性はあるが、日本の普通の家庭環境で一日中英語を使うのは非常に危険だと警鐘を鳴らしている専門家もいます。
私自身、日本語に比べ、よりダイレクトに、ストレートに表現することが多い英語を使用する場合、日本語で考えたり、話したりする場合とは無意識に思考様式を変えている部分があります。日本という生活環境の習慣や、日本社会の慣習の下で生活をしつつ、母語である日本語は使わず、英語のみを使えば、思考様式や価値観の形成に悪影響を与えるのではないかと危惧します。 

4. アイデンティティー・クライシス(Identity Crisis)
昨年(2004年)末に作家の桐島洋子が過熱する英語子育てに関するテレビ番組の特集の中で話していましたが、国際結婚の子どもや、インターナショナル・スクールで学ぶ子どもは、必ず『アイデンティティー・クライシス(自己認識の危機)』に直面するそうです。それは国籍と言った問題ではなく、自分がどこに属するかと言った帰属意識でもなく、他言語を話す場合に、複眼的な思考や価値観が入り乱れてしまうので、自分を見失ってしまうのではないかと想像します。
外国人とコミュニケーションを取る場合、日本人は聞くばかりで自ら積極的に会話をしようとしない不自然なコミュニケーション形態を取る傾向があると言われています。自然な双方向のコミュニケーションを取るために、日本人として、またそれ以前に、「自分とは何かを知ること」、つまり、「個としてのアイデンティティー」を確立する必要があります。 

5. 日本語の土台、母語の重要性
コミュニケーションの根底にある、「この人と伝わり合いたい!」「理解し合いたい」という気持ちを子どもの中に育てるためには、親が子どもの気持ちを察して受け答えをするというインターアクションを行わなければなりません。また、3才頃までは情緒がきちんと伝わるよう母語をベースに親は子どもに関わるのが望ましいと言われています。
コミュニケーション経験も未熟な5-6才までの日本語に、英語だけを乗せても、その英語力は上滑りにしかならないので、母語(日本語)という、『一つの言語体系の土台』をしっかり確立する必要があります。
昨年(2004年)末の経済協力開発機構(OECD、本部パリ)が実施した国際学力調査では、読解力と数学的応用力における、子どもたちの学力の大幅な低下が明らかになりました。4年制の大学生でさえ、「日本語力」は外国人留学生以下に低下しているとのことです。読解力低下の原因としては、読書量やテレビ視聴時間、コンピューターの浸透など言語環境の影響もあるとされています。
この学力低下問題の中でも「すべての教科の基礎は国語力」と言われています。質の高い日本語を、読み、書き、聞き、話し、しっかりと日本語の基礎力をつけたうえで、英語を習得すれば、英語の習得がより強固なものになります。
子どもたちの学力低下に歯止めをかけるべく、「ゆとり教育」を転換し、国語、数学などの主要教科の授業時間を確保するために、体験重視の「総合的な学習の時間」を削減することを検討していると中山文部科学相は1月18日に明らかにしました。このように、国の方針が揺れ続けている状態なので、公立小学校での英語の科目化もどうなっていくのか、目を離せない状態です。国の方針に振り回されることなく、親御さんが、ご自分のお子さまの(英語に限らず全ての分野での)教育方針を真剣にお考えになり、確固たる方針を採る必要があるかもしれません。 

6. 継起型バイリンガル
第一言語である日本語の基礎の上に英語を育てるというのは、「継起型バイリンガル」と専門的には呼ばれ、両親とも日本語が母語の日本人家庭で、日本にいながらにして子どもをネイティブ並みに育てようとする場合の現実的なアプローチと考えられています。
そしてその場合、第二言語とのコンタクトを量的に十分に行い、かつ質が高いコンタクトを行うことが必要だと言われています。

7. 英語のシャワー
英語耳を鍛えるために、たくさんの英語を聞くことが重要ですが、3割以上知らない単語があれば理解できず、
理解できない言葉は単なる「音」に過ぎない、と言われています。
「英語のシャワーなら何でもいいわけではなく、「意味のわかる大量の、さらに質の高いインプット」である必要があります。
「最近は、さまざまな英語のCDやビデオ/DVDが販売されており、それを流しておけば、子どもの脳が自動的に学習する」というのは間違いで、流しっぱなしは、「聞く」「集中する」という大切な機能が育たない心配があると言われています。
CDやテレビ/ビデオ/DVDを見聞きしているお子さんが示す反応に対して、「それ何?」「これ、おもしろいね!」などと保護者が受け答えるというコミュニケーションを行うことが、お子さんがこのようなオーディオ・ビジュアル教材から見聞きしたことの習得につながってきます。

8. ネイティブ志向/信仰
単にネイティブ・スピーカーだというだけの、ESL/EFLなどの英語教師の資格を持っていない外国人よりも、英語教育の有資格者の日本人教師の方がいいという声もよく聞きます。
英語を学ぶ際に、欧米偏重はよくないとか、ネイティブ・スピーカーとは全く同じような発音に到達させることだけに偏るのもよくないと言われますが、幼い頃初めて触れるのは欧米人の英語で、それに慣れてくれば、いろいろな英語に触れるのがいいと私は思います。
ネイティブ講師の利点の一つは、日本と言う単一民族の島国で生活をしている中で、幼い頃から自分達とはどこか違った外国人が世の中にはいるということを体験し、またその外国人とのコミュニケーションのしかたに慣れることが大切だと思うからです。そのコミュニケーションを通して、アイ・コンタクトや握手、ジェスチャーなどのボディー・ランゲージ、また親しくなった後には体に触れたり、ハグをすることもある一方、パーソナル・スペースという考え方があり、他人だと体が当たったりすると、'Excuse me.'というなどといった、コミュニケーションにおけるマナーやルールを学ぶことも、言葉の習得以上に大事なことだと考えます。
HCSでは、多彩な英語圏のネイティブ・インストラクターの中から、留学や海外旅行など、生徒のさまざまな目的やニーズに合わせて、自分に合ったインストラクターをお選び頂けます。

9. 双方向の異文化体験
HCSでは、テキスト中心の英語学習にはこだわりません。まるで自宅を訪問するネイティブ・インストラクターのホスト・ファミリーのように、英語を介して異文化のコミュニケーションを体験していただきたくのが狙いです。レッスンの中で、自宅で、インストラクターとたこ焼きやお好み焼きを一緒に作り、話をしながら食べたり、地元の夏祭りに一緒に行ったりと、西洋文化を知るという受け身の姿勢だけでなく、日本の生活習慣や文化などを、インストラクターに教えてあげるという能動型のアプローチをHCSでは奨励し、Give & Takeの双方向の異文化体験を目指しています。

10. ONLY ENGLISH、日本語厳禁
英語/英会話スクールの中には、レッスン中は日本語の使用を固く禁止しているところが多くあります。たとえば、「週に1時間のレッスンなので、せめてその時は英語に浸ることが大切」といった考え方がその背後にあるのですが、生徒が英語で何を言われているのかわからずに、授業に付いていけず、黙ってしまうよりは、講師がネイティブであっても日本語でヒントを与えたり説明することによって、生徒が理解した上で、コミュニケーションを続けることの方が大事であると私は考えます。
よって、HCSのインストラクターには、生徒がわからず困惑している場合には、日本語でヒントや説明を与えることを認めています。

11. 読み書き
「英語を習っているからには、幼稚園児ぐらいのお子さまでも、アルファベットや、自分の名前が英語で書けて、簡単な単語が読めるようになって欲しい。」とお考えになる親御さんが数多くいらっしゃいます。しかし、「英語を、聞いたまま記憶する力が高い」幼児・児童期の子ども達には、この特性を生かして音声を重視した指導を行うのが大切です。
読み書きから入ってしまうと、「聞く力」が伸びないというのは、今の保護者の方々は身をもって経験されているのではないでしょうか。
日本人が、中・高の6年間、更に大学の4年間英語を学んでも、英語によるコミュニケーションが苦手、とりわけ聞いたり話したりすることが容易にできないのは、読み書き重視だった日本の英語教育の方針のせいだったと、その後公立の中学・高校などでもLLのクラスが導入されたり、ネイティブのALTがつくように日本の英語教育は改善されてきました。
しかし昨今のインターネットの普及により、ウェブサイトからの情報収集や、メールでのコミュニケーションのニーズが高い中、英語の「読む、書く」力が再び見直されてきています。
コミュニケーションするには、「読む」「書く」「話す」「聞く」という4技能全てが必要で、バランスがとれていることが求められます。
HCSでは、人が母語を習得する順序、つまり「聞く→話す→読む→書く」という順に乗っ取って英語学習を行い、文字学習は、生徒の習熟度に合わせて、タイミングを見計らった上で導入しています。

12. 自己中心 Vs. 自己表現、個人主義、思い遣り
外国人に限らず、人と円滑なコミュニケーションを行うには、まず相手の心や立場を尊重することが大切です。
日本には以心伝心という伝達方法がありますが、それは外国人とのコミュニケーションでは通用しにくく、英語圏の人には相手に対する思いやりの気持ちを言葉で伝える習慣があるので、その『思い遣りの表現方法』を身に付ける必要があります。
最近の日本では、この思い遣りが非常に欠落していると残念に思います。巷の放置自転車、電車の中での若い女の子の『化粧室状態』など、公共でのマナーをみても、「自己チュー、自分さえよければいい」と周囲の人が不愉快に思おうと、他人の迷惑などお構い無しです。私は、このような日本の社会では、欧米の個人主義を子どもの頃から導入し、他人を尊重することは、自分を大事にすることにもつながるということを教える必然性が非常に高くなってきているのではないかと考えます。
自分勝手な自己主張ばかりするのではなく、自分とは何かというアイデンティティーをしっかりと持ち、「言わなくてもわかってくれる」と以心伝心に頼らずに、自分の意見、感情をうまく伝達する、つまり自己表現することを日本人は学ぶ必要があるのではないでしょうか。

13. コミュニケーション能力
現代はコミュニケーションがたいへん希薄になってきています。対話のない家庭が多く、近所つきあいも皆無に近く、スーパーやコンビニで買物をするにも会話はほとんど必要ありません。一方、片時も携帯電話を離さず、限られたボキャブラリーを使った仲間内だけでのやり取りで、きっちりとした文章で会話ができない、さらに、メールなどで意思がうまく伝わらずにトラブルになることがよくある、といった問題が生じています。
前述したように、今のインターネット時代では、メールなどで書き言葉としても、的確に自分の意志を伝達するコミュニケーション・スキルがもとめられています。
コミュニケーションの基本として、"Thank you." と言われれば、"You're welcome." "My pleasure."などと言葉を返すということを英語学習を通して学び、アメリカなどでは、"Magical word"と言われている"Thank you." や "Please."など英語のマナーも含め、英語を通じて対人コミュニケーションがうまくできるようになることをHCSでは目指しています。
コミュニケーションで大事なのは、自分の言いたいことや気持ちが相手に伝わったのか、相手の言いたいことや気持ちを受け止めたか、つまり相互に理解し合っているかということです。言葉というコミュニケーション・ツールを通じて、情報、意味、感情等のやり取りを行いながら、人との関係を築いていくわけです。
子どもが自分の意見を言いたくなるような現実味のあるシチュエーションをつくり、そのための語彙や表現を身につけて、「気持ち、感情を伝える」手段として英語を練習すれば、「使える英語力」に結びついてくると思います。

14. 感情移入
言葉と感情は表裏一体のものなので、話す言葉には気持ちが伴っていなければなりません。How are you?と聞かれた時に、本当はすごく疲れているのに、I'm fine.とお決まりの返事をするだけではなく、I'm tired.と正直に言うことによって、相手は思い遣りの気持ちを持ってくれ、その後の会話が続いていくかもしれません。
英会話レッスンでは、ネガティブなことは言わず、いつもポジティブ、いつも元気、いつもHappyと言った状況での会話がベースになることが多いようですが、HCSでは、辛い時も、悲しい時も、疲れている時もある現実的な状況で、自分の気分や感情を、相手に伝えるスキルを身につけてもらいたいと考えています。
ドラマ・メソッドとして劇を取り入れているスクールもありますが、HCSでは、英語を話す時には、感情移入の練習として、ジェスチャーや表情を含め、常にオーバーに発話、表現することをお子さまにお教えしています。
このように、言葉の学習に感情などを伴わせることは、記憶の保持を助けるとも言われています。

15. 積極性と論理性
外国人に対して、もの怖じする傾向がある日本人が多い中、幼い頃から外国人に接していると、度胸がついて、外国人に対して臆さないようになり、積極的にコミュニケーションを図ろうとする姿勢が育成されると言われています。
日本社会では、まだまだ「出る杭は打たれる」という考え方があるので、人とのコミュニケーションの場において、消極的になる人が多い状況です。しかし、国際的なコミュニケーションの場では、沈黙は金ではなく、自分の考えや意思を積極的に、しかも論理的に表現することが求められます。以心伝心ではなく、言葉で表現し、伝達することが必要です。英語を話す場合の論理性は、ディベートなどでの訓練をある程度年齢が高くなってから行うとして、英語を話す場合に求められる、この積極性を幼い頃から培うことを、HCSでは主要な目標にしてレッスンを進めています。

16. 親御さんの役割
巷の「バイリン・キッズ」や、「英語育児」といったブームや流行にまどわされることなく、決して無理強いや強制ではなく、まず、お子さまが英語に関心を持っているかどうかを見極めてください。そして、関心がある、英語学習をやる気があるようなら、何のために子どもに英語を教え、どの程度まで英語を使いこなせるように育てたいのかを明確にした上で、子どものやる気や関心を持続させる環境を作ってあげてください。「世の中には、こんなこともあるから、やりたかったら、やってみる?」といった、小さいながらも、お子さまの意思や興味を尊重しつつ、英語に触れさせる機会を与えてあげる、そのお手伝いをHCSはさせて頂きす。
HCSでは、お子さまの英語学習にパパやママも一緒に参加して頂くことを奨励しています。その背景には、ご両親が学校で習った英語教育と、最近の幼児・児童に対する英語教育のアプローチが異なっているという現実があります。また、ネイティブの講師を介して、親子が異文化を一緒に体験したり、レッスンの後親子で復習することによって、親子でのコミュニケーションを深めるという、英語学習そのものに付加価値をつけることが可能になるからです。
英語が苦手な親御さんであっても、まずは親が英語を楽しんでいる、という姿勢を示してあげれば、お子さまも、それに追従します。
「子どもの前で、恥をかくこともある。でも、それは他人の前でかく恥とは違って、子どもと一緒にやってるから、頑張らないと!というやる気につながってきます。」とHCSを受講中の、あるお母さまはおっしゃいます。また、「パパもママも頑張ってるから、自分も頑張ろう」と、親御さんの姿にお子さまがモティベーションを高めることにもなることでしょう。
HCSでは、親御さんと共に、常にお子さまが楽しんで英語を学んでいることを確認し、決して英語嫌いになることのないよう、お子さまの興味や関心を持続させ、お子さまが自分の意思で、自分の将来の英語に対する関わり方や、取り組み、姿勢を確立されるまで、暖かく見守っていきたいと考えております。


2005年1月23日 NANNO & Company  主宰 南野佳美




 

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